絵本作家のアトリエ


絵本作家のアトリエ1 (福音館の単行本)

絵本作家のアトリエ1 (福音館の単行本)

立川のグランデュオにあるお気に入りの本屋さん「オリオンパピルス」で、購入した一冊。
この本屋さんは、普通は平積みで置いていないような本も平積みになっていて、
新たな出会いを楽しめるので、立川に行くとよく立寄ります。
絵本もたくさんあるので息子も飽きずに楽しめるのもポイント。

この本は、別の本を買うためにレジに並んでいたところ、ふと目に入って一瞬で「好きだ」と思い、中身も見ずに購入しました。
本のオビには【「ぐりとぐら」も「だるまちゃん」も ー みんなここから生まれました】

絵本の作家さんのバックグラウンドは本当に様々。
そして、絵本はわかりやすい簡単な文字と、かわいらしい絵で描かれていることが多いけれど、
うちに秘めた思い、伝えたい想いがたっぷりつまっていると思うのです。

だから、絵本を描く方々が、どんなアトリエで描いているのか、
どんな人柄で、どんな生き方をしてきたのか、とても興味があるのです。

この本では、「戦後の日本で新しい絵本の礎を築いた10人」(はじめに、より)を紹介しています。

だいちゃんとうみ、の太田大八さん
しょうぼうしゃのじぷた、の山本忠敬さん
はるかぜ とぶう、の小野かおるさん
おおきなかぶ、の佐藤忠良さん
だるまちゃんとてんぐちゃん、の加古里子さん
ふりむけばねこ、の井上洋介さん
いないいないばあ、の瀬川康男さん
スーホの白い馬、の赤羽末吉さん
ぐりとぐら、の山脇百合子さん
ガオ、の田島征三さん

どの方のお話も、ものや人、子どもに対する愛にあふれていました。
この本を読んだ後、登場する方々の本を改めて読みたくなる、
新たな本を読んでみたくなりました。

巻末のほうには対談が2つあり、

太田さん×加古さんの対談は、
宇宙談からはじまり、子育て談義、子どもというよりは
大人のありかたについての話につながっていきます。

加古さん×編集者の松居直さんの対談は、
加古さんが初めて絵本をかくことになった時のエピソードなども載っています。
子どものために、1冊の絵本をつくるために、これだけの情熱を注いでいる作者と編集者がいる、
そのことが、子育てをする私にとっては心強いエールに感じました。

子ども、、極端な解釈かもしれませんが、うちの子どもを思ってよりよいものを提供しようと
してくれている方が社会にいるということが、ありがたいなと思うのです。

絵本というのは、すぐに読んで捨てられるものではなく、
長く愛されて読み継がれるもの。だから、そこには「真実」と「本質」がある。
私自身、絵本に惹かれる理由がわかった気がします。

でも、だからといって、つまらないものではいけない。
子どもたちがびっくりしてワクワクするものでないと受け入れられない。
子どもは正直な分シビアですが、その分、本当にいいものが残っていくのでしょうね。

この本は2012年6月10日にまさに刊行されたばかり。
これから1年に1冊くらのペースで次の刊がでるようです。
絵本を大切に扱ってきた福音館書店、「母の友」の好評連載をまとめた本というのも
全体に流れるあたたかさの要素なのでしょうね。
加古さん好きの私には特に嬉しい一冊でした。

次号も楽しみに待ちたいと思います。