2015年9月25日
サイト「子育ておすすめ絵本」を始めました!
絵本でもっと子育ては楽しくなる 絵本のおかげで、子育て中に何度も救われたことがあるコトノカスタッフ。…
Kotonoca
風通しのいい暮らしを。コトノカ。
谷川俊太郎さんのお話に、和田誠さんのイラスト。
1976年に初版の絵本です。
にちようびのあさ、何もすることがなかったので
あなをほりはじめた「ひろし」。
途中、色々な人が声をかけてきます。
妹、となりのしゅうじくん、お母さん、お父さん。
それでも、ひろしは淡々と穴を掘り続ける。
穴の側面から、いもむしが出てきて、ふっと力がぬける。
そして、穴の底にすわりこんで「これは僕の穴だ」と思う。
横長の本ですが、カレンダーのように縦に開いていく形。
その形からできる空間をとても面白く生かした和田さんのイラスト。
哲学的な絵本だと思います。
大人が読んでも、色々考えることができる。
では、子どもが読んでもわからないか??というとそうではなく、
2歳の息子は哲学的云々を感じているのか感じていないのか、
はたまたそんなことはどうでもいいのか、
何度もこの絵本を「読んで」と言ってきます。
ちょっとだけ違うのは、
たいていの本に対しては、「○○だねぇ〜」
と、きまった場面で間の手を入れるのですが、
この本に関しては淡々と聞いていること。
引き込まれる言葉、イラストなのかもしれません。
次々と登場してくる人。
みんなが「何してるの?」「落とし穴にするの?」と
何か「穴を掘る意味」を問うている中、
お父さんだけは「あせるなよ」と声をかける。
男親と息子だけに通ずる何かを見せつけられたようなきがして、
私は読むたびに少し悔しい思いがします。
++
和田誠さんは、イラストレーターやエッセイスト、映画監督としても有名な方。
村上春樹さんと組んで、ジャズのセレクトCDを出しています。夫がジャズが好きなので、このCDもときどきうちでかかります。
あと、三谷幸喜さんの書籍の挿絵をかかれているのでおなじみ。
三谷幸喜さんといえばこの顔が浮かぶ、印象深いイラストですよね。