フランス子育て日記:アヒルのおばあちゃん(後篇)


前篇からの続きです。

フランス子育て日記:アヒルのおばあちゃん(前篇

雨の日に街でみかける、素敵な「アヒルのおばあちゃん」たち。あるとき、そんな老婦人のひとりから、ジャムの空きビンいらない?と突然に質問されてしまいました。

もちろん、初めて会う方です。質問内容がよく把握できずに、私が聞き返すと。

あのね、ジャムの空きビンを欲しいという人って多いのよ。だからあなたも欲しいかと思って。

その手にある袋をのぞいてみると、ボン・ママンのジャムの空きビンが実に20個ほども入っていました。

どうやってそんなにたくさん食べたの?と、まず思いましたが。いいビンですけど、みんな何に使うんでしょうね?と私。

するとおばあちゃん、おもむろに袋の中から空き瓶を5つ取り出して、ほら、これを持って帰って使いなさい、便利よー。それじゃあね、良い一日を。

と言ったかと思うと、残りのビンを捨て、車に乗ってぶーんと行ってしまいました。

きれいに洗われた空きビンを、5つも抱えてひとり残された私。空きビンを押し付けていったのは、レインハットこそかぶっていないものの、かわいいアヒルのおばあちゃん。

びっくりしたけど、でもなんだか憎めなくて、やっぱりにこにこ してしまう出来事でした。

さてその空きビン、どうなったと思いますか?

その足で、家族みんなで近くの森に出かけ、ブラックベリー狩りをしたんです。

フランスの地方では、ちくちくとしたいばらの植物が道端や森のそこかしこに生えています。そして秋には、そこにあふれんばかりにブラックベリーが実るのです。

だんだんと秋が近づいてきて、待ちに待った収穫の時期になりました。まだまだシーズンは始まったばかりですが、それでも面白いくらいに実っています。 

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あんまりたくさん採れたので、持って行った容器や袋に収まりきらず、なんとアヒルのおばあちゃんにもらった空きビンも大活躍!

きっとおばあちゃんには、これが必要なことがわかっていたんだね、と子供。ほんと、きっとそうだね。今度会ったら、ありがとうって言わなきゃね。 

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自分の手で採ったブラックベリーのお味は格別。そのまま食べてもおいしいですが、パイにタルト、ジャムやシロップにも。他にもいろいろ作るのを、子供も今から楽しみにしています。

今回は、子供と一緒にタルトを焼きました。おいしくて、食後にぺろりとふた切れも。

おいしい季節の始まりです! 

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