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スイミー ちいさなかしこいさかなのはなし(レオ・レオニ)


スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし

広い海に暮らすちいさな魚、スイミー。きょうだいたちはみんなあかいのに、ひとりだけ真っ黒。

ある日、恐ろしい大きなまぐろにきょうだいが食べられてしまった。そこからスイミーの旅がはじまります。

にじいろのゼリーのようなくらげ・ドロップみたいな、いわからはえてるこんぶ・かぜにゆれる、ももいろのやしのきみたいな、いそぎんちゃく。

そして、いわかげにまた小さな魚の仲間をみつける。大きな魚をやっつけるため、スイミーはうんと考えてこう言いました。

「みんな いっしょに およぐんだ。うみで いちばん おおきな さかなの ふりして」

美しい、美しい、冒険

1969年発行、小学生の教科書にも載っているので知っているというパパママも多いと思います。

私自身ももちろん内容は知っていましたが、改めて絵本を手にとって読むと「こんなに良い本だったかな?」というのが正直な感想。

スイミーといえば、後半の大きな魚になる知恵と協力の部分の印象が強かったのですが、前半のスイミーの冒険が素晴らしいです。

教科書の絵はどうだっただろう?思い出せないのですが、絵本で描かれる旅で出会う海の生き物たちは、はっと息をのむほど美しい。

多くのページをさいている、この多種多様な生き物との出会い。後半で他の魚と違う色の自分が、大きな魚の目となるという「個性」を見出すきっかけになったのだろうと思います。

訳・谷川俊太郎

谷川さんは、このスイミーに出会い「絵本作家という存在が、本質的には絵描きであると同時に詩人なのだ」と言っています。

その言葉を、詩人である谷川さんが訳す。原本のもつ視覚的な美しさを損なわないことを第一に心がけたとのこと。無駄のない、情感に響く言葉が選ばれています。

「うなぎ。かおを みる ころには, しっぽを わすれているほど ながい……」など、印象に残るフレーズがたくさんです。

この本は、4歳半の長男が保育園で読んでもらい「買って」とリクエストしてきた本でした。おすすめは4歳くらい~小学3年生くらい。絵を見て楽しむなら、2歳ごろからでもOKだと思います。

海の絵が涼しげで夏の時期にもぴったり。ストーリーは知っているよ、というパパママにもぜひ一度手にとってみてもらいたいです。