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もりのなか(マリー・ホール・エッツ)


もりのなか (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

もりのなか (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

新しいラッパを持って、紙の帽子をかぶって、森の中を散歩する「ぼく」。

歩いて行くと、色々な動物が次々参加してきます。

綺麗に髪をとかしたライオン、セーターに着替えるゾウ、カンガルーはお腹にあかちゃんをしまい…。そして、ウサギは何も言葉を発せず、ただついてきます。

みんなでピクニックをし、はんかちおとしをしました。

そして、「ぼく」を探すお父さんが現れると、いつの間にか動物たちはいなくなってしまいました。

子どもの行動は謎だらけ

1963年発行のロングセラー作品。白黒で描かれた、淡々とした絵本です。

何か大事件がおこることもなく、はしゃぐことなく、ただただ行列で歩き・遊ぶみんな。

あまりに淡々としているので、この本は何が言いたい本なのだろう…とモヤモヤするくらい。

でも、子どもの行動というのは時としてそういうもの。大人はつい、行動や発言のひとつひとつに意味をもとめてしまいますが、そんなことはナンセンスだよ、と教えられているようです。

そして、日常。つい子どもを急かすことが多いのですが、子どもには子どものテンポがあり、大事な世界がある…と気付かされます。

ゆっくり、まっててね

最後のパパの登場が、現実世界への切り替わりのサイン。ぼくの話すファンタジーをパパはやさしく受け止め、動物たちはまた森で「まっててくれるよ」と言います。

子どものテンポを待って、子どもの世界を認めているパパのあたたかさを感じます。

派手さはないけれど、ふとしたときに思い出す良書。2歳ごろからおすすめです。